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ほとんどの消費者は最新ハイテク端末に苦労した経験がある

【ニューヨーク発、2015年1月5日】
 アクセンチュアが実施した最新調査「Engaging the Digital Consumer in the New Connected World(ネットワーク等で相互に接続された来るべき新たな社会でデジタル消費者と向き合うには)」において、多くの消費者が新しい分野のハイテク端末を使用する際に苦労した経験があることが明らかになりました。
回答者の83%は、新しい分野のハイテク端末を使用する際、様々な苦労に直面しています。
具体的にはフィットネス用ウェアラブル端末、スマートウォッチ、スマートホーム用サーモスタット、車載エンターテイメントシステム、住宅用監視カメラおよびセキュリティシステム、ヘルスケア関連のウェアラブル端末等が挙げられます。また、苦労と感じる主な原因は、「使用方法が複雑すぎる」(21%)、「設定がうまくいかない」(19%)、「広告通りに機能しない」(19%)等があります。

 アクセンチュアのエレクトロニクス・ハイテクグループのマネジング・ディレクター、サミ・ルコネン(Sami Luukkonen)は次のように述べています。
 「こうした新しい分野のインターネット接続端末について、ハイテク企業は原点に立ち戻り、顧客体験全体に目を向けるよう、製品開発アプローチを再考する必要があります。戦略を根本から見直し、スペックの差別化ではなく全体的なデジタル体験の差別化に注力すべきです。」

購入時に最も重視する基準として「使いやすさ」を挙げた消費者は、調査対象となった全ての年齢層グループおよび地域別グループにおいて、33%に上ります。そのほか、「製品の特長と機能」と回答した消費者は29%、「信頼できるブランド」が22%となっています。

短期および長期の時間軸でみた、最新分野の端末に対する購入意欲
最新分野のハイテク端末に関する購入意欲は、今後12カ月では比較的控えめである一方、今後5年間では非常に堅調です。
例えば、今後12か月間にフィットネス用ウェアラブル端末を購入予定の消費者は12%ですが、5年以内では40%が購入を計画しています。また、1年以内にスマートウォッチを購入予定の消費者が12%であるのに対し、5年以内では41%が購入を計画しています。
その他、今後5年間に購入予定と回答された端末としては、住宅用監視カメラおよびセキュリティシステムが41%、スマートサーモスタットが39%、車載エンターテイメントシステムが37%、家庭用3Dプリンターおよび眼鏡型ヘッドアップディスプレイが35%となっています。

既存分野では成長ペースが鈍化
本調査によると、既存分野のハイテク製品は数年にわたる急成長を遂げてきましたが、消費者の購入意欲は減少傾向にあります。2014年から2015年において、調査を行った13の製品分野のうち9分野において、購買予定があると回答した消費者の割合が低下しています。
その中にはスマートフォンタブレット端末、ラップトップコンピュータ、高精細TV、デスクトップコンピュータ等が含まれます。
例えば、今年スマートフォンを購入予定と回答した消費者は54%ですが、これは前回の調査結果の58%と比較して4ポイント低下しています。他にはタブレット端末の購入予定の低下が顕著であり、1年以内に購入予定と回答した消費者は昨年の44%に対し、今回は38%でした。同様に高精細TVについても、購入予定の消費者は36%であり、これは昨年の44%から8ポイント低下しています。

ルコネンは更に次のように述べています。「成熟した端末に対する消費者の購入意欲は減少しており、ハイテク企業はこの収益減を補うために健康やフィットネス関連のウェアラブル端末といった、新しい分野での販売に注力する必要があるでしょう。これらの新しい端末は、拡大する「モノのインターネット(Internet of Things)」市場の最たる事例です。この市場は今後何年にもわたって、ハイテク分野の重要な成長エンジンとなるでしょう。」

アクセンチュアは「モノのインターネット」を、グローバルネットワーク上で端末同士が通信し、ときに人間とも通信する、インテリジェントな製品およびサービスの融合と捉えています。

デジタルへの不信感
信頼は消費者の大きな関心事であるという調査結果が出ています。消費者の半数以上(54%)は、インターネット上の個人情報、例えば、電子メールアドレス、携帯電話番号、購買履歴等のセキュリティ確保について必ずしも信頼を置いていません。加えて、「インターネット上での個人情報のセキュリティ確保については全く信頼できないため、個人情報を提供することはない」と考える消費者の割合は、前回の7%から今回は10%に増加しています。

スマートフォン購入の際はブランドを重視
企業ブランドへの好感度は新しいデバイスを購入する際の重要な選択基準であり、新しいスマートフォン購入時には最重要視されます。スマートフォン購入の際、機種選定の理由として「このブランドが好きだから」と回答した消費者は49%、また32%が「既に同じブランドのデバイスを持っている」または「デバイスのデザイン、外観及び操作感」と回答しています。他の主な購入理由としては、「好きなOSを搭載している」が27%、「バッテリーや画面の性能がよい」が20%となっています。

調査方法
本調査は2014年10月から11月にかけて、世界24か国2万4千人の消費者を対象にオンライン上で実施されました。対象国は日本、オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、チェコ共和国、フランス、ドイツ、インド、インドネシア、イタリア、メキシコ、オランダ、ポーランド、ロシア、サウジアラビア南アフリカ、韓国、スペイン、スウェーデン、トルコ、アラブ首長国連邦、英国、米国です。
各国におけるサンプルサイズはその国のオンライン人口に基づくものであり、回答者の年齢は14歳から55歳超です。調査は、デジタル端末の使用方法、デジタル端末所有に対する意識や期待感、コンテンツ消費、ブロードバンドに対する制約、デジタルに対する信頼感、「モノのインターネット」等について、投票形式で行われました。
「Engaging the Digital Consumer in the New Connected World(ネットワーク等で相互に接続された来るべき新たな社会でデジタル消費者と向き合うには)」のレポート全文は以下のURLからご覧いただけます。(英語版)
http://www.accenture.com/us-en/landing-pages/industry/electronics-high-tech/
Pages/consumer-electroncis-show-2015.aspx 

アクセンチュアについて
アクセンチュアは、経営コンサルティング、テクノロジー・サービス、アウトソーシング・サービスを提供するグローバル企業です。約31万9,000人の社員を擁し、世界120カ国以上のお客様にサービスを提供しています。豊富な経験、あらゆる業界や業務に対応できる能力、世界で最も成功を収めている企業に関する広範囲に及ぶリサーチなどの強みを活かし、民間企業や官公庁のお客様がより高いビジネス・パフォーマンスを達成できるよう、その実現に向けてお客様とともに取り組んでいます。2014年8月31日を期末とする2014年会計年度の売上高は、300億USドルでした(2001年7月19日NYSE上場、略号:ACN)。
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