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AWS/GCP採用に続く次の一手は? デジタル庁のガバメントクラウド先行事業

行政DXの基盤となる「ガバメントクラウド(Gov-Cloud)先行事業」にAWSGCPを採用──デジタル庁の公式発表が2021年10月26日で、先日の総選挙の争点にはならなかったが、見落としてはならない重要なニュースだと言える。国民の生命・財産にかかるデータを扱うだけに、システム障害の影響や緊急時の対応、新たなベンダーロックインといった懸念が指摘されるからだ。経済安保そして「IT安保」の観点からら国産クラウドが選ばれるに越したことはないのだが、この決定からは、マルチクラウドとデータの“確からしさ”をどう担保するかという、一般企業にとっても喫緊の課題が見えてくる。

政府に選ばれなかった国産クラウド

 2021年10月26日、デジタル庁の定例会見に立った牧島かれん同庁担当大臣が、ガバメントクラウド先行事業に、AWSAmazon Web Services)とGCPGoogle Cloud Platform)の両クラウドを採用すると発表した(写真1)。2025年度までに地方自治体の基幹業務システムを標準化する「自治体DX」プロジェクトの第1歩となるもので、神戸市、倉敷市盛岡市佐倉市宇和島市須坂市、埼玉県美里町京都府笠置町の計8団体が先行自治体に採択されている。

写真1:デジタル庁担当大臣に就任した牧島かれん氏(写真中央)(出典:デジタル庁 Twitter

 ガバメントクラウドを裏づけているのは、2021年9月1日に施行された「地方公共団体情報システムの標準化に関する法律」だ。地方公共団体が独自に基幹業務処理用のハードウェアやソフトウェアを保有せず、標準仕様に準拠したアプリケーションをクラウドで利活用する基盤を整備する。それによって市区町村が個別にセキュリティ対策やオペレーション、トラブル対応をする必要がなくなり、住民の利便性を向上させる──としている。

 ちなみに市区町村の基幹業務とは、住民基本台帳、税(固定資産、住民、軽自動車)、国民健康保険国民年金、介護・福祉・医療など計17業務のこと。印鑑登録や乳幼児医療など法律に基づかない事務、収納滞納管理や人事給与など内部管理事務は対象外だが、戸籍管理と印鑑登録も追加される可能性がある。総務省厚労省内閣府など所管省庁が機能要件やデータ要件など仕様を策定、デジタル庁が非機能要件を取りまとめる。

 ガバメントクラウドについての説明はこの程度にとどめるとして、本稿のテーマは行政DXの基盤に米国製クラウドを採用するのは、昨今話題の経済安保/IT安保の観点でどう捉えるべきか、にある。政府が国産クラウドにダメを出した──となると、民間企業はどうすりゃいいの? である。

ISMAP付加要件が意味するもの

 なぜ米国2社のクラウドか。牧島担当相の説明によると、政府が定めたセキュリティ評価制度のISMAP(Information system Security Management and Assessment Program、イスマップ)の登録であること、約350の機能・安全性要件をクリアしたことの2点だ。応募した3社の中に国内事業者が含まれていたかどうか、デジタル庁は明らかにしていない。

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