経済産業省 商務情報政策局総務課 政策企画委員
守谷 学 氏
日本のデジタル化の現状と課題
コロナ禍において、行政における様々な分野でデジタル化への課題が浮き彫りになりました。
他国が飛躍的に行政手続きのデジタル化やデジタルIDの導入を進める一方、日本においては旧来型のオンライン化に留まっている現状があります。マスクの供給状況や物資の備蓄状況等をもっとシステマティックに管理できたのではないか、また各種給付金の申請手続きにおいても、サイバー空間上での企業・個人双方の実在を証明するためのプラットフォームが整備されていれば混乱を防げたのではないか、など、国と自治体でのシステム統一化、認証基盤の整備が喫緊の課題となっています。
また、テレワークの持続的な取組みや押印のデジタル化、ペーパーレス化の普及なども課題として挙げられます(図1)。
行政のデジタルトランスフォーメーション(DX)
アフターコロナのデジタルガバメント
行政サービスにおけるアフターコロナの社会様式には、デジタル技術の活用が不可欠です。これまでのようなPDF化や個別業務ごとに実施されていたオンライン化に留まらず、手続き効率化による利便性の向上や、データの利活用で支援・規制の高度化を図ること、EBPM(Evidence-based Policy Making、エビデンスに基づく政策立案)による付加価値向上が必須です。
今後はより一層、官民のデータ連携によってシステムの自動化を図り、ワンスオンリー、ノンストップなガバメントを目指す必要があると考えています。
以下は目次のみ掲載します。続きは⬇️
デジタル庁創設に向けて
目指す姿と課題
目指すビジョンとデジタル社会形成のための基本原則
デジタル庁の業務
経済産業省におけるデジタル関連施策
法人デジタルプラットフォームの構築
クラウドサービスの利用促進とセキュリティ評価制度
デジタル基盤整備に向けたアーキテクチャの設計
サイバーセキュリティ対策について
特定高度情報通信技術活用システムの開発供給及び導入の促進に関する法律(5G投資促進税制)
企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)
デジタル人材の育成