中谷 話は変わりますが、デジタルネイティブの話をします。物心ついたときはインターネットが当たり前だった世代が新しいビジネスを考え出す、クリエートしていく。思いついて実行するには、ITシステムの技術的負債を解消して、新たなデジタル技術を導入し、データ活用などを通じたスピーディーなビジネス展開ができるようにする、方向転換やグローバルなビジネス展開がスピーディーにできる。そのようになっているのがDXの将来像だ、と『DXレポート』には書いてあります。
みんなで落ちれば怖くない、という話じゃない
中谷 DXを躊躇するユーザーがいると、それに引きずられてITベンダーも動けなくなるんですね。ユーザーが保有するシステムを保守するために技術者を割り当てなければなりません。そうなると、ユーザーと一緒にITベンダーも潰れていくんですね。2025年の崖から転げ落ちていく企業が多いと、ITベンダーも落ちていきます。みんなで落ちれば怖くない、という話じゃありません。だからなんとかしなくちゃいけない。
それではDXの焦点は何か、システム刷新の意義についてですが、たぶんですね、DXによるメリットを理解し認識することが大事でして、そのためにはIT部門ですとかIT技術者が頑張ればできるというものではありません。なんといっても、やはりエグゼクティブが決断しなければならない。そこに働きかけないと。研究会ではそのような議論が交わされました。
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