経済産業省と文部科学省が共同で「理数系人材の産業界での活躍に向けた意見交換会」を設置したのは昨年8月。今年3月12日の第5回で終了し、報告書『数理資本主義の時代~数学パワーが世界を変える~』が公開された。意見交換会を設置した裏事情、数理資本主義が意味するものなどを、仕掛け人である経産省・情報技術利用促進課課長・中野剛志氏に語ってもらった。
理数系人材の産業界での活躍に向けた意見交換会についてはこのURLを参照してください https://www.meti.go.jp/shingikai/economy/risukei_jinzai/index.html
経済産業省の本館会議室。アポイントに数分遅れて中野剛志氏は姿を現した。「前の会議が長引いちゃって」と席に着いた中野氏は、挨拶も早々に話し始めた。
中野 3月26日に発表した報告書『数理資本主義の時代~数学パワーが世界を変える~』についてですが、書いてあることをそのまま読んでも面白くないので、どういう問題意識だったのか、といったことをお話ししたいと思います。
もともと……、え~、「数理資本主義」というタイトルですね、ご承知の通り昨今、IoTだAIだと。とりわけAIですね。第3次AIブームということで、AIとかデータサイエンスの人材が足りないと。ひるがえって、AIを生み出す、AIを使いこなす、ディープラーニングを超える……。それに必要な能力って何だろう、と。枝葉をそぎ落として本質を考えてみたわけです。
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