ICT関連3月期上場企業の2013年度業績
サマリー
5月20日までに、3月期決算のICT関連上場企業の2013年度決算が出そろった。通期決算の発表が最も早かったのは、4月18日の安川情報システムとワイ・イー・データ、最も遅かったのは5月20日のSJIとテクノ・セブンだった。
3月期決算企業は企業数でICT関連上場企業数の約6割、売上高の約9割を占めるので、集計結果は業界全体の景況を示すと見ていい。ただしエンタープライズ系ないしB―B系の領域にあっては、上場企業の業績値は表層をすくい取ったに過ぎず、実態と乖離している可能性がある。
集計企業は285社で、2013年度中間業績集計時(2013年11月)から新規上場が3社あったものの、11社を除外したため、2012年度通期業績集計企業数から8社の純減となっている。
除外事由は「上場廃止」5社、「決算期の変更」3社、「事業内容の変質」3社だった。11社の事業規模は、2012年度実績ベースで従業員1万7,027人(非正規雇用2,135人を含む)、売上高2,233億36百万円だった。
新規上場は次の3社。
1 じげん:東京都新宿区、マザース、2013年11月
2 エンカレッジ・テクノロジ:東京都中央区、マザース、2013年12月
3 シグマクシス:東京都港区、マザース、2013年12月
集計から除外したのは下記の10社。
[上場廃止]
1 アムスク
2 アキナジスタ
3 シンプレクス・テクノロジー
4 ワイズマン
5 日信電子サービス
[決算期変更]
1 富士ソフト 12月決算に移行
2 サイバネットシステム 12月決算に移行
3 ケンコーコム 12月決算に移行
[事業内容の変質]
1 メッツ
2 太陽商会(NowLoading)
3 クリエアナブキ
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285社の2013年度通期業績は次のようだった。(△はプラス、▼はマイナス。比較のために用いた2012年度実績は285社の補正値)
総売上高 82兆2,722億29百万円
対2012年度増減率:△13.5%(2012年度:△0.1%)
総営業利益 5兆8,925億63百万円
対2012年度増減率:△27.8%(2012年度:△10.3%)
対売上高構成比(営業利益率):7.2%(2012年度:6.4%)
総経常利益 5兆5,520億63百万円
対2012年度増減率:△48.2%(2012年度:△10.3%)
対売上高構成比(経常利益率):6.2%(2012年度:5.2%)
総純利益 2兆8,867億96百万円
対2012年度増減率:△248.7%(2012年度:△79.0%)
対売上高構成比(純利益率):3.5%(2012年度:1.1%)
総就業者数 226万1,176人
対2012年度増減率:▼2.2%
就業者1人当りの業績
売上高 3,638万円 対2012年度増減率:△16.1%
営業利益 261万円 対2012年度増減率:△30.7%
経常利益 246万円 対2012年度増減率:△51.6%
純利益 128万円 対2012年度増減率:△256.9%