IT記者会Report

オリジナルな記事や送られてきたニュースリリース、セミナーのプレゼン資料など

JUAS「企業IT動向調査2020」速報値(第2弾) デジタル化は売上高1000億円が境界

JUAS「企業IT動向調査2020」速報値は、2月17日までに第3弾まで公表されている。今回は「ビジネスのデジタル化は分岐点に〜実施レベルを高めていくことが期待以上の成果を得るカギ〜」の副題がついた第2弾を紹介したい。有効回答956社のデジ…

JUAS「企業IT動向調査2020」速報値(第1弾) IT予算「ちょっと減る」では済みそうにない

日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)が「企業IT動向調査2020」速報板を公表した。以前は記者会見または一般向け説明会に報道関係者を招いてくれたのだが、少なくとも筆者にそのような案内はなかった。それで記事にするのが遅くなった——と、恨み節を兼ね…

【講演再録】JISTAパネルディスカッション「ポスト2020問題とITストラテジストのあり方」

JISTAは日本ITストラテジスト協会(Japan IT Strategist Association)のこと。情報処理推進機構(IPA)情報処理試験センターが運営する情報処理技術者資格制度の一つ「ITストラテジスト」資格保有者を中心に、情報交換を通じて知見を高め、相互…

自治体のマイナンバー情報管理に重大なリスク 2週遅れで会計検査院の報告書を読む

1月16日、会計検査院が市区町村のマイナンバー情報管理に不備があると指摘した、というニュースが一斉に報じられた。総務省にしてみれば、年明け早々、冷水を浴びせられたかっこうだ。 報道メディアの見出しを拾うと以下のようだ。 ■マイナンバー端末で不…

「2025年の崖」の警告先は大企業だけ? 中堅企業はデジタルの時代をどうサバイブするか(後編)

改革すべきIT領域の構造問題のうち、ユーザーにかかわるのは次の2点である。 ①IT予算の約8割が既存システムの保守管理維持に投入されている ②ITシステムの設計・開発・運用・保守を外注に丸投げしている この状況は、52万8000を数える中堅企業(注1)でも変…

「2025年の崖」の警告先は大企業だけ? 中堅企業はデジタルの時代をどうサバイブするか(前編)

「延命オフコン」や「なんちゃってクラウド」が企業の突然死リスクに 2019年12月25日(水) エンタープライズIT業界の流行語大賞があったとしたら、経済産業省のDXレポートが指摘する「2025年の崖」は大賞ないしは大賞候補だったかもしれない。それほど各所で…

岸和田製鋼に行ってきた⑤ DXの前に済ませておくべき6つのこと

岸和田製鋼の本社オフィス(営業部) プログラムのステップ量でなく機能の数 LINUXサーバーで稼働した新「KCTS」の規模を数字で把握しておこう。 「2016年12月にサービス・イン(カットオーバー)した時点の機能は1863でした」と松村氏は…

岸和田製鋼に行ってきた④ コーディング・レスで基幹システムを全面刷新 

工程表に「プログラミング」の文字がない 岸和田製鋼の新「KCTS(KISI-Con-Total-System)」は2016年12月に本番稼働した。 「基本設計からサービス・インまで18か月でした」 と松村氏は言う。 資料から1年半の工程(下図参照)を探ると、201…

岸和田製鋼に行ってきた③ まず取り組んだのはデータモデルと要件定義 

お客さま第一——しかし設計変更があると大変 2012年に経済産業省が公表した電炉業再編の指針「金属素材競争力プラン」をきっかけに、岸和田製鋼は事業基盤の再整備に着手した。そのときのウエイトは基幹系ITシステムの見直しより、圧延工程の更新によっ…

岸和田製鋼に行ってきた② 背景に独立系電炉製鋼業の再編・存亡の危機感

経産省指針が電炉業界に与えた衝撃 第1回目に書いたことだが、電炉製鉄業のビジネスモデルは ①鉄の静脈産業 ②「地産地消」型 という特徴がある。 鉄鉱石から鉄を抽出する高炉に比べ、電炉は投資が小さいし、大量の鉄鉱石やコークスを輸入することを考えると…