IT記者会Report

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P-secが「Open Forum2012」開く プログラム生成ツールと開発方法論の関係探る

 11月19日、実践的ソフトウェア教育コンソーシアム(鶴保征城会長、P-sec)主催(後援:独立行政法人情報処理推進機構IPA)/ITコーディネータ協会、協賛:神奈川情報サービス産業協会/アジャイルプロセス協議会)の「P-sec Open Forum2012」が専修大学神田キャンパス 7号館で開催された。参加者は約80人だった。特定のアプリケーション・プログラム生成ツールによらないモデリング手法や設計手法、開発方法論や適用事例について昨年11 月から進めてきた議論の中間発表会となる。


右からケン・システムコンサルティング・高橋俊夫、ジャスミンソフト・贅良則、ウイング・山内啓悦の3氏

 基調講演は山本修一郎氏(名古屋大学教授) による「要求工学知識体系−顧客価値創造からの展望−」と羽生田栄一氏(豆蔵会長)による「人間学アプローチからみた要求方法論」の2題のほか、パネル発表「ツールのための開発方法論」、パネルディスカッション「一生役立つ情報システム技術の叡智」が行われた。
 パネル発表「ツールのための開発方法論」では、ツールベンダー3社(ケン・システムコンサルティングジャスミンソフト/ウイング)がそれぞれの立ち位置から見たアプリケーション・プログラム生成ツールと開発方法論の関係についてのコメントが発表された。

 筆者はIT記者会代表としてプログラムの企画立案にかかわったこともあるので、手術後のリハビリを兼ねて専修大学まで行ってきた。
 受講者は当初100人を見込んでいたところ、約80人とまずまず。基調講演、パネルは充実――とやや贔屓目になるのはご容赦いただくとして、次回は(人材+システム設計手法+アプリケーション開発ツール)×経営者の決断力=開発環境の視点でのプレゼンテーションがあるといいと感じた。
 マンパワーに依存する受託開発のビジネスモデルはすでに破綻しているのだが、多くの企業はその余熱で何とか息を継いでいる。マンパワービジネスから脱皮し、ユーザーのビジネスモデルをITで改革するITコンサルテーションとITコーディネーションにシフトするには、もちろんツールだけではダメ。しかしツールを適材適所で使わない<使えない<関心がない<知らないとなると、緩やかな死を待つだけだろう。